成果占有型 (有償) 利用 の手続きについて
有償利用において必要な事務手続きや注意点などについて以下に補足します。
課題申請の前にご一読下さり、不明な点などございましたら、産業利用開発チーム(当チーム)
へ予めご相談ください。
有償利用の場合は、事務手続き上で必要となる書類の幾つかが秘匿扱いとなります。
以下にその文例(雛形など)を掲載しておりますが、その取り扱いにはご注意下さい。
手続きの流れ と 期日
課題採択後の 〆切期日の順番 は次のようになります。
《 課題採択 》
01.採択通知
課題審査委員会終了後〜2週間程で発行します。
02.見積書
採択通知後〜いつでも発行できます。
03.覚書(契約書)
利用実施の〜1か月前までに締結が必要。締結には数ヶ月かかります。
《 利用手続き 》
11.ビームタイム 日程希望調査
年度後期実施は6月下旬頃、前期は1月上旬頃にアナウンスがあります。
募集開始〜約2週間以内に、日程希望表を提出
12.使用計画書、参加者リストの提出
日程が決まり実施可能になると、安全審査用の書類提出が求められます。
日程決定後〜約1週間以内に、使用計画書、参加者リストを提出
13.外部利用者登録
利用実施の〜1か月前頃までに。放射線業務従事者登録も同じ。
14.宿舎予約
利用実施の〜3か月前頃から仮予約可能。早いもの勝ち。
15.外部利用者講習
利用実施の〜前日までに1度来所し受講。日程予約が必須。
16.使用計画書の変更(ビーム核種、エネルギー)
利用実施の〜遅くとも1か月前まで。その後は変更不可。
17.使用計画書の変更(参加者)
利用実施の〜10日前まで。
《 利用実施後 》
21.終了報告書
実施後の〜2週間程以内に提出。
22.照射報告、請求書
実施後の〜2週間程以内に通知します。
23.支払い
実施後の〜通常、月末〆翌々月払い。正しくは請求書に記載。
以上で、全て完了です。
課題採択後 に先ず必要な手続き・書類について
課題採択通知
ご提出いただいた課題申請書は、産業課題採択委員会 (IN-PAC)で審査され、
仁科センター長より
課題採択通知(例)
が発行されます。
・ IN-PAC審査後1〜2週間で発行されます。
・ 通知の送付先は、課題申請書の実験代表者宛てとなります。
・「課題名(書類用)」-(小番付き) で、採択課題データベースに登録されます。
採択内容の変更について
課題採択通知にある「利用施設」「利用ビーム」の記載に従って、施設利用の実施が可能となります。
これらの利用条件に変更の必要性が生じた場合は、速やかに当チームへご相談ください。
※ ビーム核種・エネルギー・強度、利用加速器、ビームコースの変更
・これらのビーム条件の変更は、加速器部門や共用促進室と相談し、対応可能ならば変更できます。
加速実績の無いビーム条件への変更はできません。
・半期ごとのビームタイム日程を策定する前に、当チームまでご相談下さい。
ビームタイム表に利用日程が記載されてからの変更は困難です。
※ 利用時間の変更
・ 採択通知に記載されている「利用時間」は、本課題として利用可能な「総時間枠」です。
1課題の有効期間内(原則2年間)で分割してビームタイムを申請して頂いても結構です。
・ 総時間枠を増やす事はできません。
その場合は、別課題として新たに課題申請をしてください。
例えば、採択済課題の利用時間がまだ残っていても同様の利用目的で追加照射が必要になった場合、
新規課題として再度課題申請をして頂いて結構です。別小番の課題番号が割り振られます。
・有効期限内に課題実施が困難となった場合、及び総時間枠を消化しきれない場合は、
課題利用辞退届(キャンセル届)に、
理由等をご記入頂き、当チームへご提出下さい。
※ その他の変更
・ 採択通知には記載しませんが、採択された課題申請書に記載していた内容から大きく逸脱するような
変更は認められません。
・「照射物」や「照射方法」の変更は、先ず当チームにご相談ください。
課題申請書に記載した「施設利用目的」から逸脱する場合は、IN-PACによる再審査・承認が必要です。
また安全再審査も必要です。
※ 課題申請時の注意点
・ 課題の審査は、その課題の内容(利用目的・照射物・利用ビーム・照射時間配分・照射測定方法)
の1セットとして行われ、採択されています。
・ 軽微な変更については上述のように変更可能ですが、なるべく変更せずに実施できるように
課題申請の時点で十分な計画をしておいてください。
・ 例えば半導体照射試験などの場合、半導体素子の開発プロジェクトごとに
複数の課題申請をして下さるのが宜しいかと存じます。
プロジェクトの進捗に遅延が生じても、有効期限内であれば半期ごとに判断して実施時期を調整可能です。
見積書
採択課題の実施前に、加速器利用料金の
見積書(例)
を発行できます。
・ 半期ごとのビームタイム申請の時に、利用時間を決めてからご所望下さい。
・ 宛名は、課題申請書の実験代表者の所属機関宛てとなります。
・ 金額は、利用を実施される年度の料金表
を元に算出されます。
・ 実験消耗品費は、照射方法などによって変わります。予め当チームへご確認ください。
覚書
申請書に記載されているように、利用実施に関する「覚書」を必ず取り交わして頂きます。
覚書(雛形)
をご覧ください。
・ 覚書の締結は、課題申請書の実験代表者の所属機関と、理化学研究所
の間で行います。
・ 雛形をもとに双方で協議し、締結版を仕上げる方式をとっております。
締結完了までに時間を要する場合もありますので、なるべく早めに準備を始めてください。
利用実施前までに必ず締結完了してください。
・ (第4条)安全管理 については、後述の ビームタイム申請:放射線発生装置使用計画書 を参照ください。
・ 覚書は課題ごとに締結し、課題採択日から2年を経過した年度の年度末まで有効とします。
利用実施のために 必要な手続きについて
採択された課題はその有効期限 原則2年間以内 であれば 数回に分割して実施 が可能です。 但し、年2期ごとのビームタイム日程募集の度に、以下の手続きが必要となります。
ビームタイム申請(1): 日程希望調査
例年、6月下旬頃と1月上旬頃に、次の半期のビームタイム募集があります。
ビームタイム申請
が必要です。Users Officeより、ビームタイム希望調査 の問合せがあり次第
当チームからご連絡します。以下の申請書類に記入して下さい。
● ビームタイム日程希望調査
お知らせ(英文)
希望調査票(Excel)
日程希望表(例)
希望調査の時期になると上記 [お知らせ文] がアナウンスされます。
当チーム担当者からご連絡しますので[希望調査票] に記入して返送してください。
書き方は、[記入例]を参照してください。
・実験代表者等は当チームリーダーになり、貴社名は秘匿されます。
・(12)項の日程表に [〇 ×] を記入してください。(12)項の注釈参照。
[空白のまま]で残す所も重要です。優先順位:〇 ⇒ 空白 で割当てられます。
・(12)項以外の部分は、当チーム担当者が最終確認します。
共用促進部が、学術利用の希望調査と合わせて集計して日程表(素案)を策定します。
この段階で希望日程に実施できそうかを確認し、当チーム担当者からご連絡します。
希望調査〆切から約2〜3週間後に最終日程表が決定されます。
● ビームタイム表
実施日程が決まると、
ビームタイム表
に記載されます。
ビームタイム申請(2): 使用計画書、参加者リスト
日程表に予定されると、使用計画書 と 実験参加者リスト の提出が求められます。
その時に当チーム担当者からご連絡します。
● 放射線発生装置使用計画書
使用計画書(例)
を下書きしてからお送りします。
・ 内容をご確認の上、変更があればメールで返送下さい。
・ この使用計画書に記述した内容で、
安全審査
が行われ、放射線発生装置の使用が承認されます。
・ 1項、2項の照射物に関する記述は、課題申請書に記入されている内容を用います。
・ 実験代表者は、当チームチームリーダーとなり、社名が秘匿されます。
安全責任の分掌は、覚書第4条に従います。
実験参加者全員は、この計画書をよく読み、計画書に従って行動してください。
● 実験参加者リスト
参加者リスト(例)
を下書きしてからお送りします。
・ 参加者を確認の上、メールで返送下さい。
・ 放射線管理区域の入退出管理が必要ですので、個人名は正しく登録します。
しかしその所属は、理研内の所属(共用促進チーム・外部利用者)となり、社名は秘匿されます。
・ 参加者の追加・削除は実験前1週間までなら可能です。
その際、一部変更届が必要なので、変更がある場合は速やかに当チームまでご連絡下さい。
利用者登録(1): 外部利用者登録、外部利用者講習、宿舎予約
予め当チームより、Users Office 担当者をメールで紹介しますので、
以下の手続きは、Users Office と直接行ってください。
● 外部利用者登録、外部利用者講習
ビームタイム中に実験に参加する人は
RIBF外部利用者
登録が必要です。
・ 外部利用者登録には、後述の放射線業務従事者登録も必須です。
・ 外部利用者・手続き
を参照の上、Users Office 担当者へ連絡してください。
・ 手続きの [初回来所] にある 外部利用者講習を必ず受講して下さい。
・ 利用できる所内施設
に、構内地図があります。ご参照ください。
● 宿舎の予約
外部利用者登録と並行して、宿舎の仮予約を進めておいてください。予約は早い者勝ちです。
・ 構内宿舎の仮予約は、実施前3か月頃から可能です。
・ 構内宿舎のオススメは、仁科ロッジ(近い)、サクラハウス(少し遠い)の順です。
詳しくは
宿舎案内
に、場所や料金が記載されています。
・ 構内宿舎の予約一杯の場合は、和光市近郊のホテルを各自でご予約下さい。
上述の 宿舎案内 に連絡先があります。
利用者登録(2): 放射線業務従事者登録
ビームタイム中に管理区域に立入る実験参加者は、
放射線業務従事者登録
が必要です。登録後、外部利用者講習にて、放射線・安全等の内規講習も必ず受講して下さい。
具体的には、放射線業務従事等承認申請書の
記入例に示した書類が必要となります。
当該実験参加者の本務所属機関で放射線作業従事者として登録されていることが必要です。
当該者の本務所属機関や支社などに、放射線管理部門がある場合は、
そちらへご相談下さればこの書類を発行していただけます。
※ 放射線管理部門が無い場合
この書類を当該者の本務所属機関から発行して頂くためには、次のような要件が必要です。
1.放射線管理手帳を取得する場合 理研の場合、手帳は不要です。
詳しくは、放射線影響協会 のホームページ
放射線管理手帳制度
をご参照の上、本務所属機関とご相談ください。
2.放射線防護教育の受講が必要です。
法令で定められている 放射線防護教育講習会 は、例えば次のような機関で定期的に行なわれています。
● 日本アイソトープ協会
放射線業務従事者のための教育訓練講習会
● 放射線利用振興会
放射線業務従事者教育訓練
理研でも年4回 4,7,10,1月に「放射線障害予防規程講習会」を行っていますが、
これは「理研の雇用者専用」の講習会ですので、特段の事情が無い限り受付けてくれません。
どうしてもという場合は、当チームまでご相談ください。受講後に、教育訓練受講証明書が発行されます。
3.電離放射線健康診断を受ける必要があります。
ご所属機関の健康管理室などへご相談ください。詳しくは、
電離放射線障害防止規則の第八章 健康診断 に定められていますが、
具体的には、ネット検索「KWD = 電離放射線健康診断書」をご参照ください。
年間被ばく量が 5 mSv 以下の場合は、医師の判断で問診のみです。通常の利用実施では 0 mSVです。
理研における「被ばく線量個人報告書」は、当チームにお問い合わせ下されば、弊所安全管理室より随時発行されます。
4.累積被ばく量管理をして頂ける部門責任者が必要です。
上記の「放射線作業従事者登録申請書」の記入例にある、
本務所属機関の代表者、および放射線取扱主任者(または管理責任者)の 承諾・証明印 が必要です。
※ ビームタイム中 の 管理区域立入について
業務従事者登録が完了していない人は、ビームタイム中は放射線管理区域へ入れません。
管理区域外の実験者控室で、見学や計測補助などで実験に立ち会うことは可能です。
この場合、当該者は実験参加者ではないので、
・ 放射線発生装置使用計画書と終了報告書に名前を載せません。
外部利用者申請、利用者講習も不要です。
・ 外部利用者ではないので、入構許可証カードは交付されません。
来所の都度は、外来者登録が必要です。
この様な参加形態を希望する方がいる場合は、予め当チームへご相談ください。
※ ビームタイム以外 に 管理区域へ一時立入
業務従事者になっていなくても、事前現場見学や照射準備のために、管理区域に立ち入ることは可能です。
管理区域一時立入承認申請書が必要です。事前に、お名前、所属、連絡先を、当チームへお知らせください。
利用実施後 に必要な手続きについて
終了報告書
放射線発生装置使用終了報告書 (例)
を、当チームが記入して提出しておきます。(最近は、所内LANからWeb申請になった為)
記入の際、利用者へ確認する事項は主に2点です。
・照射当日に、管理区域に入室した人のリスト
・物品を管理区域外に持ち出す際の残留放射線量測定
※残留線量が 100cpm未満 になるまで、管理区域内で保管になります。
これらについて不明な点があれば、当チームからメールで問合せします。
終了報告書では、上述の使用計画書と同じく、社名が秘匿されます。
照射報告書、請求書
ビームタイム終了後に、当チームが
照射報告書(例)
を作成します。この報告書を元に、理研が
請求書(例)
を作成します。
・ 請求書と照射報告書を、課題申請書の実験代表者宛てに郵送します。
・ 請求書の宛名は、実験代表者の所属機関名です。
社名の他、部署名などのご指定があるようでしたら、お申し付けください
・ 支払いは、請求書に記載された振込先へ、支払い期限までにお振込みください。