RIKEN/RIBF施設共用促進事業

ビーム 調整・診断 装置

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ビームのエネルギーを下げて LET値を調整するために エネルギー減衰板セット(Edeg) を用います。 減衰板はアルミニウム製の箔膜や薄板 12枚で構成され 約 5μm ステップで 0〜4000μm の範囲で厚さを調整可能です。 厚さ(LET値)の変更は 加速器に連絡する必要は無く 利用者が自由に設定できます。

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ビームフラックス (ビーム量) の測定は、 通過型の電離箱(IC1)Plasticシンチレータ(PL) を用います。 これら2つの検出器は ビームラインに常設です。 IC1 にあるビーム通過用窓のサイズ 直径φ5cm が ビーム面積 となります。
PL は、最大 約 10^6 個/秒 までのビーム量を 個数で 数えることができます。 それ以上のビーム量は、IC1 の電流値 [A] 単位で測定します。
ビーム量を変更するには、加速器オペレータに連絡してください。 最大ビーム量 約 10^9 個/秒 から 1/2 ステップで減少させて 数10個/秒 まで調整可能です。

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試料照射位置の ビームエネルギーの測定は、 小型電離箱(IC2)Si 半導体エネルギー検出器(SSD) を用います。 Edegを厚くしてビームエネルギーを低下させて行き、 ビームが照射位置でちょうど停止する Edegの厚さを IC2検出器の電流量を用いて求めます。 求めた厚さ (ビームのアルミ中での飛程 [μm]) を、SRIMコードを用いて ビームエネルギー値 [MeV/u] に変換することで、正確なビームエネルギーを実測することができます。 更にビームのエネルギースペクトルを SSD検出器で測定する事で エネルギー幅(LET幅)も実測 しています。


照射データ 報告書

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照射中の ビームフラックス・トレンドグラフ を、 エクセルファイルでご提供できます。

● 利用終了後にご提出可能な
トレンドデータの説明 と  Excelファイル(Zip) の例。

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照射試料位置の ビームフラックス2次元分布 を、 Gaf-Chromaticフィルムを用いて実測します。 ビームで露光したフィルムをスキャナーで読み取り 吸光度分布に焼き直すことで、 ビームフラックス一様性を確認して報告できます。

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実際に照射した LET設定について、ご希望があれば実験終了後に そのビームエネルギースペクトルを実測しておきます。 得られたスペクトルを SRIMコードでLET分布に変換して報告します。 例えば、深さ〇〇μmにある感応層位置での LET分布予想 なども報告できます。


● 利用終了後にご提出する  技術報告書(例)Krビーム

更新記録: ビームモニター系の整備 報告

・19.01月 PLシンチ 交換式   にしました。
・18.12月  Gafフィルム を常設備品としました。