RIビーム生成装置 RIPS
RIken Projectile-fragment Separator(RIPS)は高速重イオンビームから RIビームを生成・分離する装置です。 リングサイクロトロンで加速された高速重イオンビームを厚さ数mmの金属板の標的に当てると、 大部分のイオンはそのまま標的を通り抜けますが、一部のイオンはその原子核が標的の中の原子核と 衝突して核反応を起こし(核破砕反応:projectile fragmentation reaction) 別の核種に変換されて、 ほとんど同じ速度で標的から飛び出してきます。 標的通過後のビームには、もとのイオンビームの核種のほかに、核破砕反応で生成した多くの核種の イオンが混じっています。その大部分は天然には存在しない不安定な核種すなわちRIです。 この混合核種のビームから単一核種で速度のほぼそろったRIビームを選別して実験に用います。 RIPSでは2台のビーム偏向電磁石と収束用の4重極電磁石、さらに多数の粒子検出器を 駆使してRIビームの選別と確認を行います。
最大磁気剛性値 | 5.76 Tm |
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角度アクセプタンス | 80 mrad |
立体角 | 5 msr |
運動量アクセプタンス | 6% |
質量分解能 | ~ 100 |
焦点 | F1 (dispersive) |
F2,F3 (double achromatic) | |
Beam swinger | Max 15度 |
RIPSで得られるRIビームの例
施設共用促進事業のビームタイムとして加速実績のあるRIビームについては、
ビーム供給実績表:RIPS
をご参照ください。
この他にも、学術利用では多種多様なRIビームを生成しております。
主なRI核種とその強度については、RIPSでのRIビーム強度(計算値) RIPS Technical Information
こちら(英語版のみ)
をご参照ください。