日中韓フォーサイト事業
平成31年度採択課題
(支援期間:2019-2024)
原子核と元素の
存在限界到達に向けた
反応ダイナミクスの研究
Reaction dynamics towards
the limits of nuclear and elemental existences
交流活動
2019.12.8
キックオフ・ミーティングを開催しました。
(2019年12月6, 7日 神戸)
2019年に発足した後、理化学研究所神戸キャンパス融合連携イノベーション推進棟において、キックオフミーティングを開催しました。キックオフミーティングでは、日中韓三カ国の実験・理論研究者が集い、三カ国協力で果たしたい夢について語り合いました。
しかしその直後、本事業はCOVID-19の蔓延という大きな困難にぶつかりました。本事業の核心は、日中韓3国が持つ最先端加速器施設理研RIBF、阪大RCNPサイクロトロン施設、中国HIAF及びHIRFL、韓国RAONでの共同実験であり、そこから出てくる新しい実験結果を三カ国の実験・理論研究者を中心として議論をし、新しい研究を展開することにあります。COVID-19の蔓延は、国境を越えた移動を阻み、国際交流に大きな打撃を与えています。特に、本事業において最も重要な加速器施設での国際共同実験を完全に阻んでいるのが実態です。そのような難しい状況の中でも、2020年度中国、2021年度韓国がホストしたオンライン年次大会を開催するなど、オンラインでできる範囲の研究交流と、2022年度以降の共同実験研究のための検出器開発を進めてきました。しかしながら、本事業の本来の目的は全うできません。私達は加速器を用いた国際共同実験が再開される日を心より待っています。
また、本事業では、東アジア地域における若手研究者の育成も中心的活動の一つです。2020年度より、東京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センター主催の国際サマースクール(2020年度、2021年度)を共催し、講師の推薦や本事業のネットワークを活用した日中韓若手研究者の参加促進に寄与してきました。