RIBF mini Workshop
“ 核子交換反応で探る6He 核内2中性子の空間分布 II“
日時:2007年7月28日(木曜日)10:00〜 17:00
於:理化学研究所 RIBF棟203号室
このミニワークショップでは、昨年開催したRIBFミニワークショップ「核子交換反応で探る 6He 核内2中性子の空間分布」の後,進展があった理論解析の結果を中心に議論する。
前回のミニワークショップの後、6Li 及び 6He 核のalpha コアー外の2核子系の相対運動量分布の理論計算が進んだ。今回のワークショップでは、この計算を受けて、核構造とこれら運動量分布の関係、及びこれらの波動関数をもちいた反応計算について議論する。
我々は、p+6He(6Li) -> n(p)+d+alpha(spectator) 反応の測定実験を理研で実施した。この実験の目的は、p+d後方弾性散乱で主過程であることが知られている核子交換反応 (ONE) を、6He(6Li) 核内の alpha コアー外2核子系(nn 及び np) に適用し、これら2核子系内の相対運動量分布に関する情報を得ることである。実験では、6He (6Li) 核のalphaコアー外2核子系と70MeV 陽子との後方散乱断面積の測定を行った。
p+d後方散乱断面積から重陽子内の核子運動量分布の情報が得られるように、上記反応では 6He (6Li) の alpha コアー外2核子系(nn 及び np)の相対運動量分布に関する知見が得られる。
6He と6Li 内2核子の ONE 過程の断面積比より 6He 核内には少なくとも 6Li 内の np 対程度の空間広がりをもつ中性子対の 存在が明らかになった。 6Li核内の np 対については電子散乱の研究があり、核内np系の”形状因子”は重陽子のそれとよく一致していることが知られている。
プログラム
10:00 ~ 11:00
11:00〜12:00
(昼食)
13:30〜14:30
6He,6Liにおける2核子相関と運動量分布 掘内渉(新潟大)
14:30〜15:30
DWBAを用いた 6He(p,d)反応の微視的分析 高階正彰(京大)
15:30〜16:00
議論