樹木・花の観察の参考図書2点紹介
冬休みに図鑑あさりをやってみました.下記の2点(2セット)は大いに推薦できます.
山渓ハンディ図鑑3「樹に咲く花 離弁花(1)」
山渓ハンディ図鑑4「樹に咲く花 離弁花(2)」
山渓ハンディ図鑑5「樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物」 以上 山と渓谷社
「この樹何の樹?」というような樹木の種類を見分けるための資料としては決定版と言えそうなシリーズ.2000年から2001年にかけて出版された新しい資料.茂木 茂さんという写真家の15年にわたる労作だそうで,日本中かけめぐってまた季節の違ったころの写真も豊富.芽,花,葉,実,その断面写真とか従来の資料にくらべ圧倒的に情報量が多く執念が感じられる写真集.見分け方のコラムも充実している.1冊3600円の3冊はちょっと高いと感じられるかもしれないが,内容をみれば納得できる.

四季花ごよみ (「春」,「夏」,「秋」,「冬」,そして別巻「ふるさとの花」と5巻セット) 講談社
こちらは日本人の生活,文化の中で四季の木々や花がどのように親しまれてきたかという観点から編集した豪華アルバム.扱っている植物も相当多いのだが,「草木花の歳時記」という副題が示すように科学的な判別のための写真ではなく,美学が感じられる写真が多い.その植物をうたった俳句や短歌,薬用としての用い方,など草木花にまつわる解説が充実している.例えば秋の巻なら桔梗,朝顔,菊,楓,萩の特集ページもあり,また巻末には生け花,茶花,園芸こよみとか生活の中に取り込む技が豊富に解説されている.1冊5400円というちょっとしたお値段なのだが,実は今 新刊本としては入手できない.下記のインターネット古書店で検索してみると5冊セット8000円から1万円というお買い得なお値段で入手できる.(2002年1月現在)早い者勝ちとは言わないが,日本人の自然と生活の関わり方を示す貴重な図書としてぜひ購入をお勧めしたい.
日本の古書店ホームページ http://www.kosho.or.jp/