失われたユリノキ(百合の木)とその周辺


liriodendron tulipifera / (lost tulip tree)/ yurinoki



第1食堂前のユリノキ(英語ではチューリップの木とも言う)は理研和光キャンパスの一つの象徴であった.彼は和光キャンパスが開かれた頃(1965年頃)は小さく,この30年余に大きく育ってきた.ユリノキは目だった花や実を生み出すものではなかったが,その姿は第1食堂からいつも見えていた.

彼の葉は隣にあったヤナギよりいつも少し遅れて現れた.夏にはユリノキは我々に格好の日陰を提供してくれた.そして高い枝は鳥たちにとっては羽を休めねぐらとするに素晴らしい場所だった.

ユリノキとその周りのヤナギと桜の木は特に花見の季節には素晴らしく美しい場所を提供してくれた.われわれは昼食時そして夕方に食べ物や飲み物をもってあちこちに宴を張った.週末にすらいくつかの家族・友人のパーティーが開かれていた.今やそれは美しい想い出である.

しかしながら我々はこのいわれなき破壊と忘れることのできない痛みを記憶していこうと決意した.このホームページは人と植樹木の交流を記憶し,将来の似たようないわれなき自然破壊を許さないために設立された.


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若い頃のユリノキ(1983年).
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我々の記憶の姿(1992年)
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南側からみた勇姿(1993年)
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ユリノキの花(1995年)
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南側から見たユリノキ(左)(1993年)
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ヤナギ(手前)とユリノキ(後ろ)(1993年)
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鳥瞰図 (右側の建物の手前)(1994年)
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夏のユリノキ周辺(1993年)
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冬のユリノキ(1999年)
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切り倒される直前のユリノキ(1999年3月)
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ユリノキの最後の姿
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ユリノキの最後の姿(拡大写真)
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根っこだけが残っている(1999年3月8日)
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こうやって取り除かれていく
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死せるユリノキ
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何も残っていない


画像提供:高橋勝緒・吉田美代子・玉虫伶太・池  浩
編集:池  浩