ZCU111 開発前の準備とボードのセットアップ

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2021/12/17 追記

Xilinx社のRFSoCデバイスであるZynq UltraScale+ RFSoc ZCU111評価キットを使ってデータ収集システムの開発を進めている。(製品ページ

今回はインストールが必要なものリストなど、開発前の準備について書く。

※Xilinx社のアカウントを必要とするものが多いため、最初にアカウント作成しておく。

OS Windows10
用意しておくもの マイクロSDカード

インストールするもの(この記事で必要なものに★印)

  • Vivado Design suit ver.2018.2以降 (ライセンスはDesign Edition以上で)
    ここでは後述のSDKを使用するため2019.1のバージョンを使用。
    ダウンロードはこのページから。2019.2よりも前のバージョンは「Vivadoアーカイブ」内。
    2019.2以降でもVivadoを使うだけなら問題はないが、その場合SDKではなくVitisを使うことになる。自分たちは試してみたが上手くいかなかったので諦めた。
    各ドキュメントもSDKを使って進めているので2019.1以前のバージョンを使うのが手っ取り早い。以降ファイル名の2019-1などは自分の使うバージョンに読み替えてください。

  • Xilinx SDK
    Vivadoと同じバージョンを選んでダウンロード。
    ダウンロードはこのページから。現在は開発環境がVitisに統合されているため2019.1以降のバージョンは存在しない。

  • petalinux
    ダウンロードはこのページから。「ZCU111 BSP」と「petalinux インストーラー」をダウンロード。
    SDKと同様にVivadoと同じバージョンを選ぶ。2019.2より前のバージョンは「アーカイブ」内。

  • Ubuntu
    petalinuxを使うためにインストール。LTS18.04にした。

  • ★Tera Term

  • ★UART Driver
    http://www.ftdichip.com/Drivers/CDM/CDM21228_Setup.zip

  • LabVIEW ランタイム エンジン
    RFデータコンバータ インターフェイスのインストールに必要。
    このページからダウンロード。

※以下のファイルは製品ページの資料項目等からダウンロード。

  • ★rdf0469-zcu111-bit-c-2019-1.zip
    port番号リストなど。

  • rdf0475-zcu111-system-controller-c-2019-1.zip
    システムコントローラ。
  • ★rdf0476-zcu111-rf-dc-eval-tool-2019-1.zip
    ボードを動かすために必要なimageファイルなど。

  • ZCU111のボードファイル
    このAnswerページ最下部からダウンロード(資料項目内にもあるがこの方が早い)。設定もこのページを参考にする。

セットアップ編

COM Portの番号を確認する

コマンドプロンプトからrdf0469-zcu111-bit-c-2019-1内のzcu111_list_ports.batを実行。
するとCOM Portの番号が表示される。

2020-09-11 (2).pngこんな感じ

COM Port B が ARMプロセッサ
COM Port C が PL Fabric (MicroBlaze) use
COM Port Dがシステムコントローラ
に対応。

TeraTermを起動してシリアル設定を行う。
TeraTerm→設定→シリアルポートへ移動すると下のような画面が出てくるはずなので、以下のように設定する。
ポートはCOM Port Bに対応するPortを選択する。この場合はCOM4を選択。

2021-02-01.png

マイクロSDカードがFATにフォーマットされているかを確認。
rdf0476-zcu111-rf-dc-eval-tool-2019-1のimagesフォルダ内のファイルをマイクロSDカードにすべてコピーしてボードにセット。
※コピー中に「パスが長すぎます」のようなメッセージが出るが、スキップでOK。
コピーするファイルだけ適当にパス名を変えて短くすればいい気はする。

2021/12/17追記
イーサネットケーブル接続口付近にあるスイッチ(SW6)を切り替える。(下画像参照)

Image_1 2021-02-12_09-24-02.jpeg

おそらく、初めはスイッチ1~4すべてがHighになっている。これを1のみHigh、2~4をLowに変更する。
この設定にすることで、評価ボードがSDカードから起動できるようになる。
追記終了

図2.png

①イーサネットケーブルと②USBをPCに、⑤電源ケーブルを電源にそれぞれつなぐ。
上で準備したSDカードを③にセット。
④のスイッチを入れると電源が入る。

イーサネットの設定

コントロールパネル→ネットワークの状態とタスクの表示→アダプターの設定と変更 へ移動
使っているGigabitイーサネットアダプタを選んで右クリック→プロパティを開く
構成をクリック→詳細設定から「速度とデュプレックス」を選んで「オートネゴシエーション」に変更
2021-02-12 (1).png2021-02-12 (2).png

変更後、再度プロパティを開いて「インターネットプロトコルバージョン4」のプロパティを開き、IPアドレスを以下のように設定。
2021-02-12 (3).png2021-02-12 (4).png

これで設定完了のはず。

ボートが起動すると赤丸のLEDが光る。赤色から緑色になったら起動完了。
図1.png
起動が完了した状態。


ボード起動時にはTeraTermを開いておく。電源を入れるといろいろ文字が出てきて最終的にServer Initと表示され、文字の表示が終わる。この状態になったら起動完了。

これでボードのセットアップがひとまず完了。ここから使えるようにしていく。

今回はここまで。