RIKEN/RIBF施設共用促進事業

E5A 照射ビームライン

E5A-BeamLine

 E5Aビームラインには、試料上でほぼ一様な線量分布を得るために、 水平・垂直方向にビームを偏向する2基の交流電磁石(ウォブラー電磁石)と 多重散乱でビームスポットを広げるための金属薄膜(散乱体)があります。 ビームライン下流には試料を真空中で照射するために試料交換機構のついた真空槽があり、 また大気中照射のためにその真空槽から薄膜の窓を通してビームを取出すことができます。


E5A 大気中照射スペース

E5A-Setup1
E5A-Photo

 E5Aビームラインの最下流にある、大気中照射スペースの構成を上図に示します。 大気中照射では、ウォブラー電磁石と散乱体を用いて、 試料上の照射線量を直径5cmまでの範囲でほぼ一様にできます。 ビームは真空中照射用チェンバーの下流にある薄膜(カプトン:厚さ75μm)の 取出し窓から大気中に取り出されます。 ビームの強度は通過型の電離箱とプラスチックシンチレータで測定されます。 電離箱には直径5cmのビーム通過用窓があり、それより下流のビームの大きさが規定されます。 プラスチックシンチレータは1秒間に約10^6個までの強度のイオンを数えることができます。 それ以上の強度のイオンは電離箱の電離電流で測定します。
 試料表面のイオンのLETはビームエネルギーにより決まるので、 その設定には試料より上流のビーム中にアルミ板(デグレーダ)を遠隔操作で挿入し、 その厚さの組み合わせでエネルギーを所定の値に減衰させます。
 試料位置の移動スライド上に半導体粒子検出器があり、 照射前にビームのエネルギーとその強度分布が測定されます。 また小電離箱と半導体検出器を用いて試料位置のエネルギーがゼロになる デグレーダの厚さを測定し、 その結果とSRIMによる計算の比較から各LETに対するデグレーダの厚さが決められます。
 照射中は照射室に人が入れないので、検出器とデグレーダは遠隔操作されます。 また照射中に利用者が照射試料に関する監視・検査・測定を放射線管理区域の外から イーサネットあるいは同軸信号線を通じて遠隔で行うことが可能です。
 当ビームラインは、 宇宙利用の半導体デバイス等の耐放射線試験に利用されています。 【詳細へ】